岩石から山をみてみよう VOL.01 「南アルプス稜線の赤色チャート」
日本第二の高峰 北岳を筆頭に3000m級の峰々が連なる南アルプスはまたの名を「赤石山脈」と言います。稜線に露出する赤い層状の岩石はチャートという岩石です。
写真は塩見岳で見たものです。放散虫というプランクトンの死骸が降り積もった二酸化ケイ素からできたとても硬い鉱物です。
あまり硬いので「火打石」としても利用されていました。
凡そ2億年もの昔に積もり始め、海洋プレートに乗って5000万年とも言われる時間をかけて日本列島まで到達! プレートが1年に6cm動くとすると、3000㎞も移動するのですね!
ものすごい圧力で緑色岩(海底火山から噴出した溶岩)とチャートが絡み合っています。
さて、標高3000m級にまで持ち上げられたとはすごい力が日本列島にかかっているのですね。
100万年程前からは南アルプスは隆起しはじめ、日本列島の下に潜り込む海洋プレート(フィリピン海プレート)から剥ぎとられた「付加体」と言われるこれらチャートなどが山脈を作りだしました。
スカイラインは北岳バットレス第4尾根です。このルートでは1981年7月に「マッチ箱のコル」が崩壊し、その29年後2010年10月には上部の「枯れ木のテラス」付近の崩壊が発生しています。専門家によると南アルプスにおいて、この100年間で40cmも隆起しているそうです。
山は隆起しつつ崩壊を繰り返しながら高くなるのですね。
「動かざること山の如し」は孫子の兵法から出た言葉で、日本では武田信玄の軍旗で有名です。 元は「疾如風、徐如林、侵掠如火、難知如陰、不動如山、動如雷霆」で意味は「移動するときは風のように速く、静止するのは林のように静かに、攻撃するのは火のように。隠れるには陰のように、防御は山のようにどっしりと、出現は雷のように突然に」だそうです。 このように山はそう簡単に動かないものの代名詞として、古来から用いられてきました。風や火に較べれば、まさに動かないものですが、1000年も経てば、数メートルは動いてしまいますし、地震があれば、一気に動き山も崩れます。これからも私たちは地震や水害、山崩れとは決別できない運命にあります。
次回は生物が作りだした「石灰岩」です。
★ 北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走 7月16日(月) ~ 7月19日(木) 3泊4日
★ 北縦走路から古の道へ とっておきの花園を巡る白山 7月27日(金) ~ 7月30日(月) 3泊4日
★ 北アルプス・朝日岳と雪倉岳 8月1日(水) ~ 8月4日(土) 3泊4日
★ 北アルプス・燕岳~常念岳縦走 8月24日(金) ~ 8月26日(日) 2泊3日
植物と友達になろう! VOL.11 「マムシグサ ユキモチソウ」
やや薄暗い野山を歩いていると、ラッパを上に向けたような筒状の仏炎苞が特徴のマムシグサをよく見かけます。茎の文様があの蛇「マムシ」に似ているので名付けられたちょっとかわいそうなサトイモ科の植物です。
テンナンショウの仲間には何種類も山で見ることができます。サトイモ科の特徴である肉穂花序と仏炎苞を持つので、名前はわからなくても見たことがある人は多いかと思います。天南星と書きます。日本には30種類ほどあるそうです。
緑の縦じまで撮影場所は兵庫県の雪彦山なので「ハリママムシグサ」のようです。透かした光に蜘蛛がいました。
六甲山、烏原貯水池に「ウラシマソウ」がありました。 細長く伸びたひげ状の花序付属体を浦島太郎の釣竿に見立てたのでしょうか。
5月中旬、六甲山高山植物園には「ユキモチソウ」がそこかしこに出ています。「ムサシアブミ」という変わり種、植物園に生えていましたよ。見つけたら教えてくださいね。
多年草で球茎の細胞にはシュウ酸カルシウムの針状結晶などをもっているので有毒です。また、テンナンショウ属の植物は小さい株の時は雄、大株となると雌に性転換することが知られています。
秋になると赤く熟します。その頃にカラフルなトウモロコシみたいなので気づく方も多いかと思います。
鹿児島県屋久島ではこんなカラフルなタイプを見つけたこともあります。
6月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。あと1名様で実施!
6/14-16 加藤校長と歩く!花の八ヶ岳「硫黄岳~横岳~赤岳」
7月と8月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
7/16-19 加藤校長と歩く!北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走4日間
7/27-30 加藤校長と歩く! 北縦走路から古(いにしえ)の道へ とっておきの花園を 巡る白山4日間
8/1-4 加藤校長と歩く!北アルプス・朝日岳と雪倉岳 4日間
加藤校長と歩く!六甲山ミステリールート シーズン8「六甲山を深く知る・見る・感じる」の日程は下記の通りです。
9/21(金)、10/24(水)となっています。
ゴールデンウィーク第三弾 奥穂高岳は雪から晴れへ 登頂ならず 2
当初の予定では晴れると思われましたが、500ヘクトパスカルの上空に-24℃ の寒気が入って各地の山岳に降雪をもたらしました。
芽吹きだした木々にも雪が積もりました。下の写真は5/6、咲き誇るニリンソウ群落です。
今回は涸沢から上部に向うことは清く断念し、足早に変化する気象を涸沢ヒュッテから楽しむことにしました。
小屋のスタッフは大忙しです。
登頂できないと確信した登山者の中には早々に切り上げて下山された方も多かったです。素晴らしい景色、今度は是非とも楽しんでくださいね。
天気の良い時も、悪い時も、回復する時も、悪化する時も、それが山。
千変万化の雲も見飽きませんね。
ツアーにご参加いただいた皆様へのアルバムが完成しました。雪と突風、流れる雲に稜線の雪煙、青空を泳ぐ鯉のぼり、悪天から好天への素晴らしい変化を楽しめました。
6月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。あと1名様で実施!
6/14-16 加藤校長と歩く!花の八ヶ岳「硫黄岳~横岳~赤岳」
7月と8月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
7/16-19 加藤校長と歩く!北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走4日間
7/27-30 加藤校長と歩く! 北縦走路から古(いにしえ)の道へ とっておきの花園を 巡る白山4日間
8/1-4 加藤校長と歩く!北アルプス・朝日岳と雪倉岳 4日間
加藤校長と歩く!六甲山ミステリールート シーズン8「六甲山を深く知る・見る・感じる」の日程は下記の通りです。
9/21(金)、10/24(水)となっています。
ゴールデンウィーク第二弾 奥穂高岳は悪天候前に滑り込み!
ゴールデンウィーク中盤、5月1日から3日にかけては奥穂高岳へ向かいました。快晴秋期も終盤、薄雲が広がりつつある中、涸沢へ向かいました。
うっすらと焼ける奥穂高岳斜面、午前中は持ってほしい!村内願望を胸に白出のコルを目指します。
ご参加いただいた皆様へのアルバムが完成しました。
アルバムのタイトル:2018/5/1 奥穂高岳
アルバムのURL:http://30d.jp/katomoji/45
6月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
6/14-16 加藤校長と歩く!花の八ヶ岳「硫黄岳~横岳~赤岳」
7月と8月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
7/16-19 加藤校長と歩く!北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走4日間
7/27-30 加藤校長と歩く! 北縦走路から古(いにしえ)の道へ とっておきの花園を 巡る白山4日間
8/1-4 加藤校長と歩く!北アルプス・朝日岳と雪倉岳 4日間
加藤校長と歩く!六甲山ミステリールート シーズン8「六甲山を深く知る・見る・感じる」の日程は下記の通りです。
9/21(金)、10/24(水)となっています。
ゴールデンウィーク第一弾 槍ヶ岳は快晴でした。
ゴールデンウィーク前半の4月28日から30日、好日山荘登山学校では北アルプス槍ヶ岳登頂企画を実施、皆様の素晴らしい笑顔がまぶしかったです。
2018年、今年は雪が少ない年でしたが、肩から頂上にかけてはしっかりとアイゼン装着となりました。
ご参加いただいた皆様のアルバムが完成いたしました。
アルバムのタイトル:2018/4/28 槍ヶ岳
アルバムのURL:http://30d.jp/katomoji/44
ご家族、お友達へのご報告にご活用ください。
6月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
6/1-3 加藤校長と歩く!大熊山【富山県】と黒部峡谷トロッコの絶景
6/14-16 加藤校長と歩く!花の八ヶ岳「硫黄岳~横岳~赤岳」
7月と8月の絶景 加藤校長シリーズも受付中です。
7/16-19 加藤校長と歩く!北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走4日間
7/27-30 加藤校長と歩く! 北縦走路から古(いにしえ)の道へ とっておきの花園を巡る白山4日間
8/1-4 加藤校長と歩く!北アルプス・朝日岳と雪倉岳 4日間
登山学校 加藤校長同行ツアー ⇒ こちら
加藤校長と歩く!六甲山ミステリールート シーズン8「六甲山を深く知る・見る・感じる」の日程は下記の通りです。
9/21(金)、10/24(水)となっています。
登山学校感謝ツアー in 北播磨三草山とタケノコ収穫 ご参加ありがとうございました。
暖かくなって、タケノコがニョキニョキ!
竹になっているのではないかと心配していましたが、西脇市観光協会と加東市商工観光課のご協力を得て、好日山荘登山学校お客様感謝ツアーを開催しました。
加東市の三草山は平家物語の三草合戦の舞台。歴史と登山、何よりの目的は旬のタケノコを自ら収穫することでした。
ご参加いただいた皆様のアルバムが完成しました。
アルバムのタイトル : 2018/4/21 北播磨三草山タケノコツアー
アルバムのURL : http://30d.jp/katomoji/43
タケノコの天ぷらや鹿肉の焼き肉の振る舞い、皆さんありがとうございました。
地元産の美味しい焼肉のたれの販売は大盛況、私も甘口と辛口を買いました。
皆さん、頑張りました。
帰りには「かんべの湯」につかり、道の駅で特産品を買い込んで神戸・大阪に帰りました。
西脇市の皆さま、ごちそうさまでした。北播磨の西脇市・加東市・加西市・多可町にまた来たいと思います。ありがとうございました。
登山学校 加藤校長同行ツアー ⇒ こちら
ガイドコラム ⇒ こちら
加藤校長と歩く!六甲山ミステリールート シーズン8「六甲山を深く知る・見る・感じる」の日程は下記の通りです。
9/21(金)、10/24(水)となっています。
植物と友達になろう! VOL.10 「アケビ・ミツバアケビ」
ぐんぐんと緑の葉が伸びるこの季節、花が咲き、昆虫が忙しく飛び回ります。
よく陽が当たる登山道の脇、つる性の落葉樹であるアケビの花が咲いています。秋にアケビの実があると多くの方が足を止め、見上げて探す、あのアケビです。
3枚の小葉で濃い赤紫のガクが目立つミツバアケビです。アケビは雌雄同株ですが、花は雌雄別々になります。上の写真は雌花のアップです。
雄花は雄しべ6本。10数個ほどの雄花がブドウの房のように(花序)ぶら下がっています。
アケビは小葉が5枚、下のような淡い紫のクリーム色のガクが目立ちます。
円柱状の雌しべが複数付きます。上の写真は7本ですね。
雄花は雌花より小さく、複数個集まっています。
黒い種を包むトロトロしたところは甘いです。皮や白い部分は栄養豊富で油いためにしたり、若葉はおひたしに、つるは工芸品に使われるだけでなく、利尿作用を持つ生薬として、種からは油も搾ったとか。なかなかの芸達者のようです。
おやおや、春先から秋の収穫を夢見ているのは誰ですか。
春、アケビの咲く場所をインプットして、秋にもう一度!
でも山の生き物も狙っていますかね。
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