災害でも役に立つ登山用品 VOL.02 「安全を高める! ヘッドランプ」

地震インパクトが薄れないうちに第二弾です。

夜明け前からの行動や已む負えない事情での夕方から夜間の行動に備えて、登山装備のマストアイテムはヘッドランプです。

通勤バックに入れておけるサイズです。

リュックサックに入れっぱなしではもったいないですよ。

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災害時に電力網に障害が出たときはもちろん必要となりますが、

現在は自動車がヘッドランプで走り回る時代です。

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夜、交通事故から自分の身を守るという視点でヘッドランプを使うことがあります。

車の運転手に存在をアピールする、ことができます!

それが「灯り」なのです。

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現代人は目を酷使していますので、人によって当然差はありますが、暗いところで文字が見難いなど加齢によるハンディをカバーするにはより明るいヘッドランプが必要です。

私は200ルーメン以上のタイプに買い替えました。

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200という数字はルーメンという明るさの指標です。明るさは調整できるので、通常の山歩きの時や小屋の中など人と近い状態で使用するときは、暗めにしたり赤色にしたりして使います。

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今月の白根三山三日目は行動時間に余裕をつくるため、積極的に夜明け前出発です。

★ 北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走  7月16日(月) ~ 7月19日(木) 3泊4日 あと一名様!

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頂上に立つ喜び、心とカラダの健康を手に入れたい、

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★ 北縦走路から古の道へ とっておきの花園を巡る白山 7月27日(金) ~ 7月30日(月) 3泊4日

★ 北アルプス・朝日岳と雪倉岳  8月1日(水) ~ 8月4日(土) 3泊4日

★ 北アルプス・燕岳~常念岳縦走 8月24日(金) ~ 8月26日(日) 2泊3日 

★ 加藤校長と歩く!北アルプス・北穂高岳~奥穂高岳~前穂高岳縦走3 日間

災害でも役に立つ登山用品 VOL.01 「水が無くてもトイレは我慢したくない!」

生きていく上に欠かせないのは水、そして食べ物ですね。登山においても私たちは水と食料は欠かすことができません。

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これは屋久島でおなじみの携帯トイレブースの中です。

貴重な飲むことができるグレードの水を水洗トイレで使わないということはとても大切なことです。

1995年で体験された方も多いかもしれませんね。

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阪神大震災の断水時、マンションの水洗トイレのために風呂に貯めた水を流した方も多かったはずです。極めて少量で自宅の便器から共用配管に流してスッキリ!

では無かったですね。各戸が同様に行った結果詰まり大変なことになりました。

飲んで食べて生きていれば、確実に排泄!

大切なこと! 我慢できることではありませんね。

さあ、皆さんはどんなシーンを思い浮かべましたか?

携帯トイレはどんなもの?

 

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★ 北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走  7月16日(月) ~ 7月19日(木) 3泊4日

  2017年の様子、次はあなたの番ですね。

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岩石から山をみてみよう VOL.04 「北八ヶ岳天狗岳と稲子岳」

富士山と比較されるほど広いすそ野を持つ八ヶ岳連峰は100万年を超える長い火山噴火の歴史を持っています。南八ヶ岳の方が古い火山で北八ヶ岳は若い火山ですね。

先日、黒百合ヒュッテに宿泊して天狗岳から北の稲子岳周辺を歩いてみました。

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いつも雪に覆われた黒百合ヒュッテへの道ばかり歩いていたので、大きなゴロゴロとした岩を歩きながら、北八ヶ岳は若い火山噴出物に覆われた山だと実感しました。

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私は黒百合ヒュッテ正面の「スリバチ池コース」の丘から天狗岳(左が西天狗岳、右が東天狗岳)を見ています。葯3万年前に東天狗岳北面からの溶岩が流れ下ったらしいです。

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2万年前や6万年前とか言えば、氷河が大きく発達した時期で北アルプス南アルプスの3000m級の稜線を削っていたころですね。

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西天狗岳の登山道から北方面を見ると稲子岳南壁が印象的です。クライミングルートでもあります。高差250mほどの岩壁を含む急傾斜となっています。

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稲子岳の左手西側はソラマメのような凹地になっています。地形図の等高線では見逃し勝ちですが、実際に見れば実感できます。

ある調査を引用させていただくと、西暦888年のある出来事をきっかけにして、稲子岳を支えていた部分が崩れ去ってしまったことで、ずり落ちてできた二重山稜だというのです。

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クロユリが咲き出し、一雨毎緑濃くなる北八ヶ岳です。足元のコケに癒されながら、八ヶ岳の地形と地質を考えるのも面白いですよ。

地形と地質、そこに生える植物には関連があります。

 

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植物と友達になろう! VOL.12 「チングルマ」

今日6/18の通勤時間帯に発生した大阪の地震、バックの中にあるヘッドランプを思わず確認してしまいました。1995年の阪神大震災以降、小型軽量化されたLEDヘッドランプは共にあります。

北アルプス雲の平にて

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チングルマはバラ科の落葉小低木です。アルプスの高山で地表が露出する短い夏の季節、虫たちにとっても忙しい季節です。花は太陽の動きに合わせて動き、ヒラタアブも忙しく働きます。

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花を終えると白髭のような長く毛に覆われた小さな種が目立つ姿を現します。風にそよいで風車のように見えることから「稚児車」に見立てたところから「チングルマ」と親しまれる和名がついたといわれます。

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北アルプスの山々を歩いていて目に入る白い花といえば、まず、チングルマをあげることができます。昆虫たちも忙しいですね。

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雪田や雪渓の周囲に群落をつくるので、シーズン初めからお盆くらいまで雪が消えるのに合わせて咲いていきます。

朝露の付く時間も素敵です。

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この夏確認してみてくださいね。

地形と地質、そこに生える植物には関連があります。

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植物と友達になろう! VOL.13 「ハクサンイチゲ」

北アルプスの夏山で出会う白い花のひとつ「ハクサンイチゲ」は大ぶりで群生するので良く目立ちます。

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同じキンポウゲ科北岳頂上付近だけに分布するキタダケソウや、北海道日高山地に分布するヒダカソウに比べると分布は広い範囲です。

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ミヤマキンバイ(バラ科)と肩寄せ合うハクサンイチゲ in 北岳

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目立つ白い花弁のように見えるのは萼片です。目立つ花で正面から見ると大きなギョロ目に見つめられているように感じます。

f:id:katomoji:20180618140457j:plain白色の花弁に見えるのはガクですが、まれに白くならずに葉緑素が残っていることがあります。「グリーンハクサンイチゲ」ですね。

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雪が消え真っ先に咲いた花もあれば今が盛りの花もあります。中心に集まる雌しべと子房を取り囲むように雄しべがあります。

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種は黒く熟しだしています。

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この夏確認してみてくださいね。

地形と地質、そこに生える植物には関連があります。

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岩石から山をみてみよう VOL.03 「花崗岩 堅い?脆い?」

山の景観を形作る主役と言えば花崗岩でしょうか。大岩壁や岩峰をつくるかと思えば、風化した砂礫を形成します。北アルプス燕岳のイルカ岩をご存知ですか。

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兵庫県六甲山塊にある芦屋のロックガーデンは昭和初期からクライミングの名所で有名ですが、今は風化の激しい景観を楽しむハイカーが絶えることがありません。

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御影という地名があります。古くは住吉村と呼ばれ、現在の東灘区にある荒神山(海抜314m)から切り出されて全国に運ばれた花崗岩が全国に運ばれていました。これが御影から運ばれた花崗岩なので「御影石」です。今では切り出されなくなりましたが、地中深くには埋まっていることでしょう。

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花崗岩を構成する主な鉱物は石英、長石、雲母です。恵那駅から木曽川沿いの恵那峡、ここにある傘岩は国指定天然記念物の奇岩です。黒色雲母花崗岩が風化して堅い部分が残ったようですが、絶妙のバランスですね。

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北山公園や荒地山の大岩はボルダリングを楽しめるスポットです。

これらは硬く緻密な部分が風化から取り残されてできました。

御在所山三重県側の奇岩群も見てみてほしいですね。

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これら石英・長石・雲母などの鉱物は温度に対する膨張率がそれぞれ違うので、温度変化や凍結、霜の作用によって地表付近の岩には割れ目が生じやすいのです。

一度割れ目が生じると、雨水が割れ目を伝って入っていきます。雨水は大気中の二酸化炭素を含んでいて、長石と雲母は二酸化炭素に出会うと粘土に変質します。風化に強い石英が残されます。

これが「マサ土」と呼ばれるものです。このマサ土は水に対する抵抗性が小さく、強い雨が降るとしばしば山崩れを発生します。

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独特なオブジェの様な岩峰で有名な燕岳の稜線は白い砂礫に覆われています。ピンクのコマクサが映えますね。富山県立山にある真砂岳は、まさにマサ(真砂)化した砂に覆われています。
これらの山域では、なだらかな丸みを帯びた稜線になることが多いのです。

 

この夏確認してみてくださいね。地形と地質、そこに生える植物には関連があります。

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岩石から山をみてみよう VOL.02 「山に登った化石・南アルプス稜線の石灰岩」

花の名山 伊吹山新潟県糸魚川にあるクライマーに有名な明星山のように大きな塊で目立つ山があります。下は明星山。石炭紀後期からジュラ期にかけての2億6000万年と言われる昔にできた生物由来の岩石です。 

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福岡県の平尾台石灰岩でできていますが、羊が群れる様な景観が特徴的です。

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ところで、この7月16日から行く白根三山で見ることができる石灰岩はちょっと複雑です。クライマー憧れの古典ルート「北岳バットレス」のベースである「チャート」に挟まれていますよ。

八本歯付近に途切れ途切れに露出している石灰岩付近には可愛らしいミヤマムラサキとキタダケソウが咲いていました。足場が悪いところにあるので注意してくださいね。

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登山道にある木製ハシゴなどは傷んでいます。

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北岳バットレスを構成するチャートに挟まれて、石灰岩が稜線上に露出しています。

南アルプスが大陸プレートの下に潜り込む海洋プレートから剥ぎとられた「付加体」からなる複雑なことが見て取れます。水色の石灰岩は頂上付近の狭い範囲に出ています。

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この図は、独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターの地質図、及び国土地理院地形図を参考にしています。

 

地形と地質、そこに生える植物たちは関連があります。皆さんの知的好奇心と頂上に立つ喜びをお手伝いします。

 

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