岩石から山をみてみよう VOL.02 「山に登った化石・南アルプス稜線の石灰岩」
花の名山 伊吹山や新潟県糸魚川にあるクライマーに有名な明星山のように大きな塊で目立つ山があります。下は明星山。石炭紀後期からジュラ期にかけての2億6000万年と言われる昔にできた生物由来の岩石です。
福岡県の平尾台も石灰岩でできていますが、羊が群れる様な景観が特徴的です。
ところで、この7月16日から行く白根三山で見ることができる石灰岩はちょっと複雑です。クライマー憧れの古典ルート「北岳バットレス」のベースである「チャート」に挟まれていますよ。
八本歯付近に途切れ途切れに露出している石灰岩付近には可愛らしいミヤマムラサキとキタダケソウが咲いていました。足場が悪いところにあるので注意してくださいね。
登山道にある木製ハシゴなどは傷んでいます。
北岳バットレスを構成するチャートに挟まれて、石灰岩が稜線上に露出しています。
南アルプスが大陸プレートの下に潜り込む海洋プレートから剥ぎとられた「付加体」からなる複雑なことが見て取れます。水色の石灰岩は頂上付近の狭い範囲に出ています。
この図は、独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターの地質図、及び国土地理院地形図を参考にしています。
地形と地質、そこに生える植物たちは関連があります。皆さんの知的好奇心と頂上に立つ喜びをお手伝いします。
★ 北岳~間ノ岳~農鳥岳縦走 7月16日(月) ~ 7月19日(木) 3泊4日
★ 北縦走路から古の道へ とっておきの花園を巡る白山 7月27日(金) ~ 7月30日(月) 3泊4日