岩石から山をみてみよう VOL.04 「北八ヶ岳天狗岳と稲子岳」

富士山と比較されるほど広いすそ野を持つ八ヶ岳連峰は100万年を超える長い火山噴火の歴史を持っています。南八ヶ岳の方が古い火山で北八ヶ岳は若い火山ですね。

先日、黒百合ヒュッテに宿泊して天狗岳から北の稲子岳周辺を歩いてみました。

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いつも雪に覆われた黒百合ヒュッテへの道ばかり歩いていたので、大きなゴロゴロとした岩を歩きながら、北八ヶ岳は若い火山噴出物に覆われた山だと実感しました。

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私は黒百合ヒュッテ正面の「スリバチ池コース」の丘から天狗岳(左が西天狗岳、右が東天狗岳)を見ています。葯3万年前に東天狗岳北面からの溶岩が流れ下ったらしいです。

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2万年前や6万年前とか言えば、氷河が大きく発達した時期で北アルプス南アルプスの3000m級の稜線を削っていたころですね。

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西天狗岳の登山道から北方面を見ると稲子岳南壁が印象的です。クライミングルートでもあります。高差250mほどの岩壁を含む急傾斜となっています。

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稲子岳の左手西側はソラマメのような凹地になっています。地形図の等高線では見逃し勝ちですが、実際に見れば実感できます。

ある調査を引用させていただくと、西暦888年のある出来事をきっかけにして、稲子岳を支えていた部分が崩れ去ってしまったことで、ずり落ちてできた二重山稜だというのです。

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クロユリが咲き出し、一雨毎緑濃くなる北八ヶ岳です。足元のコケに癒されながら、八ヶ岳の地形と地質を考えるのも面白いですよ。

地形と地質、そこに生える植物には関連があります。

 

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